MacとWindowsの両方を使うようになってから、マウスの操作環境について、長い間悩まされてきました。
叶えたい条件は、以下5つ。
- 横スクロールが使える
- ボタン割り当て不要で戻ると進むができる
- スクロールが快適(カクカクしない)
- できるだけ軽量
- できれは充電端子はType C
上3つに対応していれば、MacとWindowsを両方使っていても似たような作業環境を構築できます。
軽さとType Cは、できればくらいの感覚で探していましたが、MX Anywhere 3は漏れなく対応しています。
そして意外なことに、使い心地も悪くなく、個人的にはトラックボールタイプよりも満足感があります。
そこでこの記事では、MX Anywhere 3について良いところはもちろん、惜しいところまで解説します。
MX Anywhere 3を検討している人はもちろん、マウスを探している人はぜひ参考にしてください。
そもそもの作業環境
少し寄り道になりますが、もともと僕はMac bookユーザーで、Magic Trackpadを気に入っていました。
というのも、縦横のスクロールが非常に快適で、戻ると進むも行いやすいからです。
なので、ノートPCとして使うときはもちろん、モニターに繋いで作業するとき用に純正のMagic Trackpadを購入して使っていました。
しかしWindowsを仕事で使うようになって、Windowsのマウスが使いにくく、MacとWindowsに両方対応していて、かつMagic Trackpadのような使い心地の外付けトラックパッドは見つかりませんでした。
そこで、MacとWindowsの両方で使えて、MacのMagic Trackpadから操作性が劣らないものを探したのがマウス探しの背景です。
なので、同じようにWindowsとMacの両方で使えて、Magic Trackpadのような使い心地ができるマウスを探している方には、MX Anywhere 3はベストバイ何じゃないかと思っています。
MX Anywhere 3の良いところ
個人的に、MX Anywhere 3の良いところは、以下の5つです。
- 横スクロールが使える
- ボタン割り当て不要で戻ると進むができる
- スクロールが快適(カクカクしない)
- モバイルを前提に作られているため軽量
- Type C充電
重要なところから見ていきいましょう。
横スクロールが使える
まずマウス選びで絶対条件とも言えるのが「横スクロールを使えること」だと思っています。
横スクロールは、エクセルなどを横に長い画面を移動するときに重宝します。普段エクセルを使っていない人にとって、優先度は高くないかと思いますが、これがあるかないかで作業効率は大きくことなるので、絶対に横スクロールに対応しているマウスを購入したほうが後悔しません。
MX Anywhere 3は、サイドボタンを押しながらスクロールホイールを転がすと、横にスクロールできます。しかも後述になりますが、スクロール時に画面がガクンガクンしないので大変快適です。
横スクロールの観点で言うと、MX Master 3が最も快適そうに思うと思います。
僕もそう思っていたんですが、MX Master 3の横スクロールホイールを実際に触ってみたところ、あんまり快適とは言えませんでした。というのも、メインのホイールに比べてホイールがもっさりカクカクしていたからです。
なので横スクロールについては、メインホイールで快適にスクロールできるMX Anywhere 3が一番快適だと思っています、
ボタン割り当て不要で戻ると進むができる
2つ目のポイントは、「戻る」と「進む」ボタンに対応しているかです。
ただし社用PCには、セキュリティの関係上、Logicool optionなどの外部ソフトをインストールできません。
そのため、ソフトウェアのインストールやボタンの割当不要で戻るボタンと進むボタンを使えるマウスが必要になります。
その点、MX Anywhere 3は初期設定の時点で、戻ると進むが設定されているため心配不要です。
スクロールが快適(カクカクしない)
一般的なマウスの場合、ちょっと下を見ようとすると、一気にガクンとスクロールしてしまうことがあります。
トラックパッドであれば、画面を上下にスクロールするときに、なめらかな動きでページを上下できるため、トラックパッドからマウスに乗り変えたとき、最もストレスになることの一つだと言えます。
その点、MX Anywhere 3はホイールの動きがなめらかなこともあり、かなり細やかにスクロールできます。
また通常のマウスの場合、長いページをスクロールしようとすると、何度もホイールを動かさなければならず、結構指に負担がかかります。
その点、MX Anywhere 3のホイールは、勢いよくスクロールすることで一気に株ページまで下ろすことができます。
そのため、指に大きな負担がかかりません。
正直、このラチェットモードは、最初は必要性を強く感じておらず、SIGNATURE M650を購入しました。
しかしラチェットモードのないマウスを使う中で、どうしてもトラックパッドと比べてスクロールのしにくさを感じてしまいました。
そこでSIGNATURE M650から、MX Anywhere 3に乗り換え、現在に至ります。このスクロールホイールへの満足度は非常に高く、もしMX Anywhere 3が壊れてしまっても、再購入しようと思える理由となっています。
モバイルを前提に作られているため軽量
Must条件ではありませんが、持ち運びを検討している人にとって、軽さも重要な指標の一つでしょう。
マウス選びで比較対象となる、MX ERGOと MX Master 3はそこそこ重さがあります。また本体が大型ゆえ、保護ケースも大型になり、その分重く、スペースもとります。
MX Anywhere 3は、どこでも(anywhere)をコンセプトにしているだけあって、重さとサイズ感ともに良い感じです。
Type C充電
最後に充電方法です。
これも必須条件ではありませんが、できるだけ物を服なくしたい人にとっては、重要な項目の一つでしょう。
充電方法が異なると必要なケーブルが増えてしまうためです。
僕の場合、MacBookとMX KEYS mini KX700GRを使っているのでメインの端子はType C。MX Anywhere 3はこの点も問題なくクリアしています。(MX KEYS mini KX700GRについて詳しく知りたい方は「MX KEY mini KX700GRのレビュー記事」を参考にしてください)
MX Anywhere 3って他機種と比べてどうなの?
MX Anywhere 3と廉価モデルでは、ホイールの観点でMX Anywhere 3を選んだ方が絶対に後悔しません。
それからMX Master 3とMX Anywhere 3の二つを比べると、横スクロールと軽さの観点でMX Anywhere 3の方が良いと判断しています。
MX Master 3の利点としては、「持ちやすさ」があがってくるかと思いますが、正直、決め手になる程の違いはありません。(あとMX Master 3は若干本体が大きく、人差し指のクリックが少し疲れます)
なのでMX Anywhere 3の方がMX Master 3よりも好みだなーと思っています。
MX ERGOを選ばなかった理由
最後にMX ERGOですが、MX ERGOは以下の理由から微妙と判断しています。
- 横スクロールが使いにくい
- 重い
- 充電端子がTypeA
MX ERGOは横スクロールに対応しているものの、スクロール速度の柔軟性が低いため使いにくく、重さや充電端子の観点もMX Anywhere 3の方が優秀です。
そんなわけで、MX Anywhere 3が現時点で最高のマウスだと個人的に判断しています。
もしMX ERGOと迷っている方は「やや期待はずれ…MX ERGOロジクールのマウスをレビューしました」の記事を読んでから購入すると後悔しないかもしれません。
MX Anywhere 3の惜しいところ
では、MX Anywhere 3にデメリットはないのかと言うと、もちろんそんなことはありません。
乗り換えを検討するほどではありませんが、惜しいなと思うのは次の2点です。
- USB接続端子をマウス本体に収納できない
- 充電頻度はわりと高め
USB接続端子をマウス本体に収納できない
基本的にマウスはBluetoothでペアリングできます。
しかし、ロジクールのマウスは専用のUSB(Unifying)を使うことで、より安定した接続を実現できます。このUSB端子は、便利な一方でなくしてしまう可能性があるのが気になる点。
SIGNATURE M650ではマウス本体にUSB端子を収納できます。
しかし、MX Anywhere 3は本体に収納できません。
そのためUSB端子を持ち運ぶときは、無くさないように注意しなければなりません。
買い替えの理由になるほどではありませんが、本体に収納できたら便利だったのになーとは思います。
ちなみにBluetoothを使っていても、USB端子(Unifying)を使っていてもペアリング切り替えは、ボタン一つで直ぐにできるので非常に快適です。
ちなみに、MX Anywhere 3とMX Anywhere 3 for businessの違いは、USB端子の違いのみです。MX Anywhere 3 for businessは、より接続が安定する「logi bolt」になっていますが、正直、Unifyingで十分すぎるので必要性を感じたことは全くありません。
価格も2,000円ほどアップすることになるので、個人的にはMX Anywhere 3 for businessを選ぶ必要はないかなと思っています。
充電頻度はわりと高め
SIGNATURE M650は乾電池で、24ヶ月充電不要。MX ERGOも一回の充電で120日使えます。
一方、MX Anywhere 3は1回の充電で70時間が目安となります。そのため充電頻度は他機種に比べて多くなります。
ただ充電が少なくなってくると、ランプで教えてくれます。
また高速充電可能で1分の充電で、3時間使えるようになります。1分だけなので、仕事を始めようとしたときに充電切れに気づいても、すぐ作業に入れます。
なのでバッテリー持ちについて今のところ大きく困っていませんが、他機種に比べたデメリットと言えるでしょう。
結論!MX Anywhere 3はこんな人におすすめ
ここまでのことをまとめると、MX Anywhere 3は次の人におすすめです。
- MacとWindowsの両方を使う人
- Windowsのみ使う人
- マウスで生産性を改善したい人
- 持ち運び用マウスを探している人
一方、生産性改善は必要なく、できるだけ安くマウスを手に入れたい人にはMX Anywhere 3よりもSIGNATURE M650をおすすめします。
またMacのみ使う人には、MX Anywhere 3よりもトラックパッドがおすすめです。MX Anywhere 3でできることは大体トラックパッドとキーボードショートカットを使えばできます。
使えるジェスチャーの数は、マジックパッドの方が多いので、マウスを導入するよりも素直にトラックパッド+ショートカットの方が便利です。
というわけで、MX Anywhere 3は、生産性改善にマウスを導入したいとくにWindowsユーザーにおすすめです。
今のところMX Anywhere 3を使うようになってから乗り換えたいと思ったことはなく、自信をもっておすすめできますよ。
余談:MX Anywhere 3 for Macとどっちを選ぶべき?
最後にちょっとした余談ですが、MX Anywhere 3には、Mac向けのモデルがあります。
Mac向けのモデル「MX Anywhere 3 for Mac」と、通常版の違いは以下4点です。
- 色(for Macは白のみ。通常版は3色)
- URB端子の有無(for Macには付属なし)
- ケーブルの端子(for MacはTypeCtoTypeC、通常版はTypeCtoTypeA)
- 対応OS(for MacはMacとipadに対応。通常版はMac, iPad, Windows, Chrome OS, Linuxに対応)
付属品のケーブルに付いては、for Macのモデルは両方の端子がTypeCな点は個人的に良いポイントです。ただこのケーブルは、市販でいくらでも購入できます。
それよりもfor Macのモデルは専用のUSB端子(Unifying)が付属されておらず、料金的なメリットもありません。
通常版もMacで問題なく使えるので、基本的には通常版の購入がおすすめです。